相続税における株式の評価
今回は、相続税申告のときの株式の評価について簡単にお話しします。
まず、株式は上場株式等と取引相場のない株式(中小企業の株式はここに入ります。)に区分して評価します。
◎上場株式等は、金融商品取引所に上場されていますので、一般的には次の①から④のうち最も低い価額によります。
①課税時期(相続時)の最終価額
②課税時期の属する月の毎日の最終価額の月平均額
③課税時期の属する月の前月の毎日の最終価額の月平均額
④課税時期の属する月の前々月の毎日の最終価額の月平均額
◎取引相場のない株式は、一般の評価会社の株式と特定評価会社の株式に大きく分かれ、さらに一般の評価会社は原則的評価方式と特例的評価方式に分かれます。ここでは、通常の中小企業に多い一般の評価会社の原則的評価方式をみてみます。
・原則的評価方式では、企業の規模により類似業種比準方式又は純資産価額方式もしくは両方式の併用で評価をします。
・類似業種比準方式とは、名称のように類似する上場企業の1株あたりの配当金額、1株あたりの利益金額、1株あたりの純資産価額をもとに株価を求める方式です。
・純資産方式とは、企業の資産及び負債を時価で評価して資産から負債を差し引いた純資産の時価をもとに1株あたりの株価を求める方式です。
なかなか自社の株価評価される方は少ないようですが、一度は評価して早めに相続対策をされることをおすすめします。