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社会保険労務士 栗林 隆

中小企業の「後継者不在」の状況は?

◆約3分の2が「後継者不在」

株式会社帝国データバンクでは、後継者の実態について分析可能な信用調査報告書(2008年以降)のある約41万社を対象に国内の後継者不在企業の実態を分析し、その結果を発表しました。

国内企業の約3分の2に相当する企業(65.9%)が「後継者不在」となっているそうです。

◆地域別に見るとどうか?

この調査によれば、調査対象企業(408,954社)のうち、後継者不在企業は269,488社です。

地域別に見てみると、「後継者不在率」の高い地域は、上位から「北海道」(71.8%)、「中国」(71.3%)、「近畿」(68.6%)、「関東」(67.9%)、「中部」(65.6%)となっています。

なお、沖縄県では実に81.4%となっており、都道府県別に見ると唯一、8割を超える結果となっています。

◆業種別に見るとどうか?

また、業種別に見てみると、「後継者不在率」の高い業種の上位5つは、「サービス業」(72.1%)、「建設業」(69.6%)、「林業・狩猟業」(69.1%)、「不動産業」(68.0%)、「卸売・小売業、飲食店」(64.8%)となっています。

◆後継者不在の原因は?

中小企業における「後継者不在」の原因としては、主に次のことが挙げられます。

(1)「後を継ぐ子がいない」

少子化により、多くの企業には後継する子自体がいないことが原因にあります。

(2)「子が後を継がない」

子が「厳しい経営環境にあえて飛び込む必要はない」と考えていることが原因にあります。

(3)「子が後を継げない」

子が会社を継ごうとしても「経営能力」が備わっていないことが原因にあります。

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