東日本大震災と寄附金控除
此の度の東日本大震災につき、被災された方々には、心より、お見舞い申し上げます。
今だ、全体の被害は掴めず、福島原発の二次災害も予断を許さない状況であり(3月18日現在)、
遠く九州の地にあって何かできることはと考える方も多いことと思います。
被災地・被災者への支援について、「できること」はいろいろあるでしょう。その一つの方法
として義援金をと考えられる個人や法人も多いと思います。義援金の税務上の取扱いは以下の
通りです。
(平成23年3月15日 国税庁)
募金団体を通じた義援金等に係る税務上の確認手続きについて
・ 個人又は法人が、災害に際して、募金団体に義援金等を寄附する場合でも、その義援金が最終的に
国、地方公共団体に拠出されるものであることを税務署が確認できれば、「国等に対する寄附金」
として、税制上の特典を受けることができます。
・ 災害に際して寄附する場合、税務署での確認手続きも緩和されています。
具体的には、その義援金等が最終的に国、地方公共団体に拠出されるものであることが新聞報道、
募金要綱、募金趣意書等で明らかにされており、そのことが税務署において確認されたときには、
その義援金等は「国等に対する寄附金」に該当するものとして取り扱われます。
(注1) 直接、日本赤十字社、報道機関等に対して支出する義援金等で、最終的に地方公共団体に拠出
されるものは、特段の確認手続きを要することなく、「国等に対する寄附金」に該当します。
(注2) 税制上の特典は以下のとおり。
① 個人が支出する寄附金
寄附金控除(所得金額の40%又は寄附金の額のいずれか少ない方の金額から2千円を控除した
金額を所得から控除する。)の対象となる。
② 法人が支出する寄附金
全額が損金算入の対象となる。
以上
もちろんサラリーマンの方も年末調整後に会社から発行される給与所得の源泉徴収票に寄附金を支出
したことを証明する書類(受領書・領収書や振込用紙等<振込人欄には本人の氏名と住所を明記してく
ださい>)を添えて確定申告書を提出すれば所得控除を受けることができます。
同様に個人事業者や法人も上記の寄附金を支出したことを証する書類は必要となってきます。
義援金については、いろいろな考え方はあるでしょうが、ご参考までに。