高年齢者雇用安定法改正案が今国会に・・・
厚生労働省は、今国会(第180回)に「高年齢者等の雇用の安定に関する法律の一部を改正する法律案」を上程しています。
この法律改正案の概要は、
{ 少子高齢化が急速に進展し、若者、女性、高齢者、障害者など働くことができる人全ての就労促進を図り、社会を支える全員参加型社会の実現が求められている中、高齢者の就労促進の一環として、継続雇用制度の対象となる高年齢者につき事業主が定める基準に関する規定を削除し、高年齢者の雇用確保措置を充実させる等の所要の改正を行う}
とされ、中身としては、以下のようになっています。
1. 継続雇用制度の対象者を限定できる仕組みの廃止
・ 継続雇用制度の対象となる高年齢者につき事業主が労使協定により定める基準により
限定できる仕組みを廃止する。
2.継続雇用制度の対象者が雇用される企業の範囲の拡大
・ 継続雇用制度の対象となる高年齢者が雇用される企業の範囲をグループ企業まで拡大
する仕組みを設ける。
3.義務違反の企業に対する公表規定の導入
・ 高年齢者雇用確保措置義務に関する勧告に従わない企業名を公表する規定を設ける。
4.「高年齢者等職業安定対策基本方針」の見直し等
・ 雇用機会の増大の目標の対象となる高年齢者を65歳以上の者にまで拡大するととも
に、所要の整備を行う。
5.その他
・ 所要の経過措置を設ける。
今国会で決まれば、平成25年4月1日の施行となります。
ただ、厚生労働省としては、平成25年4月より厚生年金の支給開始年齢が、61歳(男性のみ)からとなることが決まっていることから、今回の国会で決まらない場合でも、何としても来年の4月施行を目指しているようです。