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社会保険労務士 栗林 隆

ハローワークへの求人は正確に!ブラック企業的求人票に厚労省が対策強化!!

7,000件以上の苦情

ハローワーク(公共職業安定所)で公開している求人票の記載内容が、実際の労働条件とかけ離れているという苦情が多いようです。

いわゆる「ブラック企業」が社会問題となっている昨今、求人票との食い違いがブラック企業への入り口になっているとの指摘を受け、厚生労働省が平成24年度に全国のハローワークに寄せられた申出について調査したところ、求人票の記載内容と実際の労働条件が異なるといった申出が7,783件に上ったそうです。

どんな苦情が多かったか?

求人票の記載内容に関する求職者からの申出・苦情等の具体的な内訳を見てみると、「賃金に関すること」(2,031 件)、「就業時間に関すること」(1,405 件)、「選考方法・応募書類に関すること」(1,030 件)が上位を占めました。

その他にも、「雇用形態」「休日」「社会保険・労働保険」に関することなどについての苦情も多かったようです。

 

◆厚労省が相談を呼びかけている事例

厚生労働省では、ハローワークで公開している求人票の記載内容が実際の労働条件と大きく違っていた場合には、「ハローワーク求人ホットライン」で相談を受け、事実確認のうえ、会社に対し是正指導を行っていくとのことです。

具体的に同省が相談を呼びかけている事例としては、「面接に行ったら求人票より低い賃金を提示された」、「採用の直前に求人票にはなかった勤務地を提示された」、「『あり』となっていた雇用保険、社会保険に加入していない」などが挙げられています。

 

◆記載内容をめぐる具体的な対策

これらの状況を踏まえ、今後は以下の対策を行い、求人票の記載内容の正確な把握に努め、求職者の期待と信頼に応えられる職業紹介・就職支援を行っていくそうです。

(1)ハローワーク求人ホットライン(求職者・就業者専用)の開設

(2)ホットラインへの申出について事実確認と必要な指導などを徹底

(3)申出の集計・分析を行い、未然防止策の検討・実施に活用

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