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社会保険労務士 栗林 隆

労務Q&A

1.『有期契約者も含む? ~障害者雇用率2%に』

 

Q.平成2541日から、障害者の法定雇用率が2.0%に引き上げ

  られています。雇用率達成のため、正社員以外の形態で必要

  な障害者数を確保する方法を検討しています。有期契約労働

  者、派遣労働者等の活用を拡大したとして、雇用率計算の

  対象に含まれますか。

 

A.「常時雇用」と同じ状態なら

 

  事業主は、「常時雇用する身体障害者等の数が、常時雇用

  する労働者の総数に障害者雇用率を乗じて得た数以上にする」

  義務を負っています(障害者雇用促進法第43条)。

 

  「常時雇用」とは、次のいずれかの条件を満たす場合をいい

  ます。

 

  1.期間の定めがない

  2.期間契約を反復更新し、事実上期間の定めがないと同様の

   実態にある(1年以上雇用または雇用見込み)

  3.日々雇用で、2と同様の状態にある

 

  有期契約でも23に該当すれば、雇用率計算の対象になり

  ます。週の所定労働時間が20時間以上30時間未満の短時間

  労働者は、重度障害なら1人、それ以外は0.5人とカウント

  します。派遣労働者については、ダブルカウント(派遣元

  だけでなく、派遣先の雇用者数にも含める)の可否が検討

  課題として挙げられていますが、現在のところは対象外です。

 

 

2.『育休の終了日は? ~16ヵ月に延長』

 

Q.育児休業中の従業員が、「保育所がみつからない」という

  理由で、期間延長を申し出てきました。子が16ヵ月に

  達するまで延長する義務があるようですが、「誕生日から

  数えて6ヵ月間休業を与える」という意味なのでしょうか。

  日数の数え方を教えてください。

 

A.通常の育児休業は、「1歳に満たない子について申し出る

  ことができる」という文言が使われています(育児介護

  休業法第5条第1項)。一方、厚生労働省令で定める理由が

  あるときは、16ヵ月に達するまでの子について申出可能と

  なっています。

 

  解釈例規(平21.12.28雇児発12282号)では、「1歳に

  満たないとは誕生日の前日までの意である」と述べています。

  誕生日の前日に1歳に達する(年齢計算ニ関スル法律)と

  いいますが、前日は育休期間に含まれます。次に、「1

  6ヵ月に達するまでとは誕生日の属する月の6ヵ月後の月に

  おける誕生日の応答日の前日までをいう」と定義しています。

  「満たない」「達するまで」と表現は異なりますが、誕生日

  (または応答日)の前日までという数え方に変わりありま

  せん。

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