平成23年度の税政改正
平成23年度も税政が頻繁に改正されましたので、ここで平成23年度の主な改正内容をまとめてみました。
○更正の請求(納税者が納め過ぎた税金の返還等を請求すること。)
更正の請求期間が申告期限から原則として5年以内になりました。(以前は申告期限から1年以内)
また逆に課税庁が増額更正(納税の不足分を支払うこと等)する期間も5年に延長されました。分かりやすく言えば原則税務調査で過去5年間遡って調査するということです。
○法人税率引き下げ(平成24年4月1日以後開始事業年度より)
普通法人(中小法人を除く)等に対する法人税の税率を25.5%とする(30%→25.5%へ)
中小法人等の800万円以下の所得に対する法人税の軽減税率を15%とする(18%→15%へ)
○欠損金の繰越控除
法人の欠損金繰越控除額は、その繰越控除をする事業年度の繰越控除前の所得金額の80%を限度とする(中小法人は100%を限度)
また平成20年4月1日以後終了事業年度に生じた欠損金については、繰越期間を9年とする
(7年→9年へ)
○寄附金
法人の一般寄附金の損金算入限度額が従来の1/2に縮減され、一方特定公益増進法人等(公益性が強い法人)に対する寄附金の損金算入で限度額が拡大された。
○減価償却(定率法)
定率法の償却率は、定額法の2倍した数となり、償却額が従来よりゆるやかになった。
以上、主な改正内容です。ご参考までに。